気がついたら花の三月になっています。
お雛様に登場していただかないと・・・といっても出して飾る体力は無いので、過去の写真でご紹介しましょう。
段飾りの内裏様とお荷物。
内裏様と右大臣左大臣が明治32年に作られました。
大きくて立派です。
当時お公家さん(まだ存在していた?)の所に呉服商人として出入りしていた夫の祖父が、納めたお衣装の残り切れを御下げ渡しいただいて、お雛様の御衣装に仕立てさせたと聞いています。
いまでも少しも痛まないでしっかりしています。
衵扇(あこめおおぎ)も昔のまま、冠はビーズが大分落ちましたが修理させていただきました。
男前です。美男におわします。
御手に持っていらっしゃる笏(しゃく)は失われたようで、昔のアイスクリームの木のお匙を持たされていらっしゃるようで御気の毒ですね。
一位の枝かなんかで削って差し上げたいと思いつつ・・・今日に至っています。
お道具は時代がまちまちですが、漆のタンス2棹と桑のタンスは古くて明治30年。
残りは大正年代と思われます。
絹のお布団と箱枕。
お茶の道具、お棚に風炉、釜、建水、水差し、棗、茶杓、茶筅、お炭取りと羽ぼうき、袱紗と1式揃っています。
飾るのも楽しいし片付けるのも好きなんですけれど・・・。
大正8年の内裏様
御簾付きの御殿に入っていらっしゃいますが、本来は屏風の前に飾られていたようで、この御殿の本当の持ち主は行方不明。
多分、戦時中の疎開のどさくさで失われたと想像しています。
少し窮屈そうでごめんね。
昭和8年の段飾りのお雛様。
小さくて可愛い段飾りです。代々大切に扱われていたので傷んだ所、失ったお道具などありません。
珍しい官女をご紹介します。
狆引き官女です。ワンちゃんの尻尾もまだふさふさしています。
官女さんのお顔があどけない。
昭和11年(1936年)作
可愛い木目込みです。
私の生まれた年ですが、私の初雛を祝ってもらったのではありません。(ー ー;)
可愛いから夫の祖母あたりが買い求めたのでは・・・と想像しています。
昭和35年(1960年)木目込み。
雛人形のお衣装は華やかできらびやかなものですが、このお内裏様のお衣装の色合いは渋いです。
唯一私が両親に買ってもらったお雛様で大切にしています。